ごくたまにしか訪れることのない公園の猫。
毎日世話をしてもらっていて、きれいな毛並みだけれど、
最近少し痩せてきたかな。
ゆるやかに衰えている気がする。
風邪の熱でうかされた頭で、ぼんやり考えた。
避妊手術をして、食事を運び、健康に気づかう。
ボランティアさんの日々の努力によって、次第に不幸な猫がいなくなる。
もちろん、簡単にそうはならないだろう。
捨て猫は全然減っていない。
動物の生命に重みを感じないヒトは多いし、
なかには毒餌をまくヒトまでいる。
不幸な猫はいないほうがいい。
けれど、ボランティアさんたちの努力に報いる結果が猫のいない街だったら、それはあんまりだ。
猫たちが街で幸せに生きていけたら、どんなにいいだろう。
猫のいない街は、きっとヒトにも住むに値しない街だと思う。
地域猫の問題は現在の人間の存在に関する問題の縮図に見えてなりません.
共存か排斥か.
慈愛か迫害か.
この解決法を誤ると人間が人間たる何かを失うような気がするのです.