撮影の天敵のひとつにレンズフレアやゴーストがある。
慣用的にハレーションとも呼ばれているが、逆光で撮影した時などに出るレンズに入り込んだ光線の反射だ。
夏の強い陽射しの表現などに故意に使う場合もあるが、そうでない場合は邪魔者でしかない。
一般的にはボードなどを使って、レンズに差し込む光を遮る「ハレ切り」を行うが、ビデオカメラや一眼レフの動画撮影等では「マットボックス」と呼ばれる装置を使うこともある。
「マットボックス」とは、簡単にいうとレンズの先に羽根板をつける仕組み。
羽根板を調整することでレンズに入る有害光線を遮ることができる。
しかし、マットボックスは大きくて高くて邪魔でかさばる。
そんなものは導入できないので、いろいろ自作したりしていたが、なんだか使えそうなソフトタイプのマットボックスがcinetactics社から出ていたので試してみた。
商品名はMatteblox DV。
![01.JPG](http://tailchaser.halfmoon.jp/2013/08/05/01.JPG)
![02.JPG](http://tailchaser.halfmoon.jp/2013/08/05/02.JPG)
同社のウェブサイトに、主要なデジタル一眼レフやビデオカメラとレンズの組み合わせで必要となるセットがわかるコーナーがあるので、気になる方はそちらで試してみるといい。
ようはレンズ先にはめて使うソフトタイプのレンズフードだと思えばいい。
オプションでフィルタも2枚使えるようになっているが、ハレ切り目的ならフィルタホルダーもステップアップリングも要らないので、基本セットのみで構わない。
基本セットを装着したところが左の写真。
固定しやすいようにレンズ純正のレンズフードの上から取りつけてみた。
固定方法はベルクロでストラップを締めるだけ。
フード部分は内側のゴムシートで固定される。
使わないときは折りたたんで付属のバッグに入れて持ち歩ける。
なお、基本セットには外側にベルクロでつけるさらに大きなフードも付属している。
しかし、圧巻なのはOversize Flagというオプションのでっかいフード。
販売サイトにも「買う人が多いから考えとけ」みたいなメッセージがあるのだが、実際取りつけるとこんなことに...。
ちなみにフードの角度はベルクロの固定位置で若干の調整が可能だ。
28-300mmのワイド側いっぱいでも、角度を調整することでケラレは生じなかった。(Oversize Flagだとかなり用心して取りつける必要はある)
傾けて取りつける必要があるので、強風時は吹っ飛んでいくかも知れない
ともあれ、持ち出しが楽で、そこそこ使えそうな製品であることは間違いないだろう。
ちなみに気になるお値段だが、Matteblox DV基本セットが99ドル、Oversize Flagが27.5ドルと、この手の機材としては手頃だといえる。
ちなみにこの記事、ステマじゃないのではっきり言うと、普通に写真を撮っている人には必要のない機材だと思う。
普通にハレ切りをするなら、500円も出せば買えるパネルでも結構役に立つんだから...。
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