2016年12月10日(土曜日)、この日は毒エサによる虐待が疑われている水辺に保護猫ボランティアの方を案内することになっていた。
強い寒風の吹くなか、交通の便が悪い水辺まで自転車を漕いで貰い、現地に着いてみると三毛猫が死んでいた。茂みに潜ろうとして、途中で息絶えたような姿だった。
この三毛(写真右)は、前日、一緒に水辺の猫に関する活動をしてくださっている方が来た際には具合の悪そうな様子もなく、元気だったとのこと。
毒エサを使われたという確証はなかったが、前回と同じ現場なので警察に通報して検分して貰うことになった。
結果、事件性があるという証拠はないということになったが、遺体は一応警察が引き取ることに。
今後は少しでも不審なことを見聞きしたら、すぐに通報することを話し合うとともに、同じ場所に通う複数のエサやりさんたちにも、不審な人物を見かけたら、携帯カメラなどで記録を残し、事件があったときは通報に沿えて警察に提出するようにお願いをした。
もし、虐待行為を続けようとする人物がいたら事前に防ぎたいし、今後はここを二度と虐待の起きない場所にしていきたい。
実は今回、私としては水辺を見に来て頂いた保護猫ボランティアの方には活動のアドバイスを頂けたらと思っていただけだった。
しかし、先方が捕獲機とキャリーを持参してくださっていたので、急きょ、水辺にいる猫達のうち、確保ができた3匹を保護して頂くことにした。
今後、3匹は不妊手術を受けた上で、里親募集を行うことになる。もう、この水辺に戻ってくることはない。
猫達にとっても、私にとっても予期しない別れだ。
寂しくないと言ったら嘘になる。でも、この3匹まで不審死を遂げたりしたら、寂しいではすまされない。
偶然、この場所のエサやりさんも3人居合わせて、保護に同意してくれた。これは亡くなった三毛がくれたチャンスなのかもしれない。
実はこの場所で生まれた猫達にとって、飼い猫になることが本当に幸福なことなのかどうか、一緒に活動している方も私も結論が出ていない。
とはいえ、危機が迫っている可能性がある場所、しかもこれから寒さが厳しくなる現場に人なつっこい猫をそのままにしておくことはいかにも不安だ。
ということで、いつも一緒にいるハチワレとその娘の三毛の母子、小柄で里親さんがすぐにも決まりそうな生後半年ほどのサビ猫を保護猫ボランティアの方に託すことに。
この3匹のほかは最近の一連の変事のためか、やや人間不信になっているようなので、ヒトを疑わない猫達よりも少しは安全ではないかという判断だ。
もちろん、完全に安全なわけではない。今後もいろんな人達と見守りを強化していこうと思うし、地元の警察への相談や通報も緊密に行っていくつもりだ。
(写真)右から、今回保護されたハチワレと娘の三毛、サビ猫の3匹。右端は亡くなった三毛。
今まで個人の集まりとして水辺の猫達を見てきたのだけれど、今回の件に背中を押され、一緒に水辺の猫達お世話をしてくれている方と諮って、ボランティア団体をつくることを決意した。
新しい団体の活動目標は、エサやり、TNR、里親さがしに加えて、SNS等を使った広報などになるだろう。
今、できることをやらなければならない。使える仕組みは何でも使って、仕組みがないなら作って。
大きなことはできないかもしれないけど、手を挙げてくれる人も多くはないかも知れないけれど…それでも、何もしないで嘆いているよりは前に進めるんじゃないだろうか。
今後、本ブログを見て頂いている方にも、周知や資金などでお願いすることがあると思う。
また、お世話になっているギャラリーの方々にも、広報や募金箱の設置などをお願いすることになると思う。
時期が来たら、改めてお願いをすることになるだろう。いまは何ができるのか、本当に可能なのかなど、不安しかないけれど、その先には小さな希望も見え隠れしている。
もし、本当にもしでいいので、自分に許せる範囲でご協力頂けるようなら、どうか力を貸して頂きたいと願っている。
※本記事に含まれる虐待の疑いがある事件の発生は2016年12月10日前後、この情報の初出は2016年12月11日です。
※本ブログでは、虐待の被害写真や猫達の位置情報を掲載いたしません。虐待者への情報提供となる可能性があるため、もし、位置等を特定することができた方も情報を付加しないようにお願いします。
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