2011年9月アーカイブ
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地上では、いろんなことが一斉に起きるんだ。
ここは僕の陣地だよ。
入っちゃダメだったら。
ご飯も食べたし、お昼寝もした。
そろそろ遊びに行こうかな。
離れた暗がりで聴く祭りの喧噪は、なんだか寂しくて間が抜けている。
何かを見ていると思う?
それとも、何かを見たいから闇に目を凝らすんだと思う?
ねえねえ、何を食べたらあんなにでっかくなるんだろ?
美味しいものかな?
あたしは猫。
どんなメタファーでも修辞でもない生き物。
見返りもなく愛したり、理不尽に引っ掻くことだってある。
言われるほどに気ままじゃないし、
見てくれほどには自由でもない。
それでもよければこっちにおいで。
運が良ければ遊んであげるよ。
キョウくん。キョウは凶暴の凶。
可愛らしい声で鳴き、声をかけると間近にやってくる。
でもね、すぐに狩りの目つきになるんだ。
知ってるよ、手を出すつもりだよね。
君の間合いはわかってる。
ギリギリのところで付き合うとしよう。
初対面の猫はたいがい緊張している。
いきなり知らないヒトが得体の知れないモノを持って近づいてきて、カシャカシャやるんだから当たり前だ。
変だし、怖いし、意味がわからない。とりあえず逃げたい。
こんな調子では、写真を撮らせてくれるはずがない。
そこでこちらはコミュニケーションを図る。
話しかけたり、撫でたり、耳の裏や首筋を掻いたり、耳掃除をしたり。
仲良くなると近づいて写真を撮れる。
カメラも意識しなくなるし、すぐ近くで自然な姿を撮すことができる。
その反面、遠くから見かけて思わず撮りたくなるようなポーズは難しくなってしまう。
なぜなら、知らないヒトから逃げる間合いと、遊び相手に気づいて挨拶したり駆け寄ってくる間合いでは、断然後者の方が長いから。
遠くから気づかれると、こちらをガン見して一直線に走ってきてくれたりして、それはとても嬉しいことなんだけど、さっきの姿も撮りたかったんだよ。
写真のために君たちと仲良くならないようにするなんてできないしね。
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