冬がくる。
外猫たちにとって、最も厳しい季節がくる。
捨てられた小さな段ボールが救いになることもあるし、一度きりの食事が命をつなぐこともある。
だけど、ほんとうに彼らに必要なのは継続。
ほんの気まぐれで、たった一度食べ物を貰ったことだって、彼らは決して忘れたりしない。
凍え、空腹を抱えながら、その記憶を頼りに待ち続けることだってある。
彼らは多くを求めない。求めても叶わないから。
安全な場所に居続けられること、食べるものが途切れないこと。
愛されていると感じられる瞬間があること。
外の子には、そんなことも贅沢なのかな。
放置された空き缶や食べ残し、そんなものが次第に彼らを追い詰める。
ヒトは彼らが疎まれることのないよう、想像力を働かせなければならない。
小さなことの積み重ねが、冬、とくに必要になる。
ヒトは忘れてしまっているけれど、
冬の街を少しだけ暖かい場所にしてくれているのは、ほんとうは彼らなのだ。
(写真は旧ブログから転載)
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