水辺の猫たちと関わってから知り合ったひとり、水辺の住人のスズキさん(仮名)が亡くなった。
70代だったということだ。
最期については伝聞だが、孤独ではあったものの、安らかなものだったようだ。
スズキさんは長年、水辺の猫たちにエサやりをしてきた人だった。
「水辺のサイクリングコースで一番ゆっくり自転車を漕いでいるひと」というのが目印で、長い間、朝晩相当数の猫たちの世話を続けていた。
実は私が保護して、いまは里親さんの家で幸せに暮らしている「ニコ丸」「ポン太」のニコポン姉弟も、もとはスズキさんが世話をしていた猫たちだ。
ここ1年ほどは、ボランティアさんたちによる猫たちの保護が進んだため、エサやりの需要は少なくなってきていたけれども、それでも私の関わっている地域猫たちの見守りにも手を貸してくれ、早朝水辺を訪れると、猫たちの様子を教えてくれることもあった。
猫たちも私も、そうした姿を忘れることはないだろう。
さようなら。
叶うことなら、いずれまた、どこかでお目にかかりましょう。
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